これまで、風水の起源や歴史の概要について学習してきました。
本Lessonでは、これから風水を学ぶ上で必要となる基本的な考え方や思想について詳しく見ていきましょう。
あらためて、風水とは何か
前述のように、風水はもともと地理学に起源を持ち、家や墓や都市をつくるときにその場所の吉凶を判断するために用いられてきました。
風水では自然界のものがもつパワーのバランスを考えて、「気」と呼ばれるエネルギーの流れをコントロールする(良い気を取り込み、悪い気を取り除く)ことで、暮らしに良い環境を作ることを目指します。
気は動いていると良いとされるため、幸運を呼ぶには良い気が常に流れている環境を作ることが大切だとされます。
陰陽説
風水では、全てのものを「陰」と「陽」の対比として捉えます。
「陰」は暗いものや冷たいもの、古いものなどを意味し、反対に「陽」は明るいもの、温かいもの、新しいものなどを意味します。
「陰陽」はバランスが大切とされ、例えば私たちの身体は、陰の気が溜まるとバランスを崩して、体調を崩してしまうという風に考えます。
五行説
気は、木・火・土・金・水の五行から成り立つという考え方です。
五行には、「相生」と「相克」という2つの関係が存在します。
「相生」とは五角形の関係が成り立っている左側の図を指します。
・木が燃えて火が生じる
・火は燃え尽きると灰になって土になる
・土からは鉱物(金属)が生まれる
・鉱物が冷えると表面に水が生じる
・水は樹木や花を育てる
というように、お互いに良い影響を与え合い、どちらも発展していく関係を「相生」といいます。
一方で、星形のように影響を与える右側の図の関係を指すのが「相克」です。
・木は土の養分を吸い取ってしまうので、土がやせる
・土は水によってどろどろになり、水も濁る
・水は火を消してしまう
・火の熱は金属を溶かす
・金属は木を切り倒し、生命を奪う
というように、お互いに反発して良いところを打ち消し合ってしまう関係を「相克」といいます。
これから学習していく、風水を用いた収納などの考え方では、「相生」の関係を上手に活用し、「相克」の関係となってしまうような方法をとらないことが基本となります。
また五行にはそれぞれに関係のある運気があるといわれています。
木:発展運・人間関係運・恋愛運
火:才能運・ビューティー運・人気運
土:家庭運・仕事運
金:金運・事業運
水:健康運・子宝運
これらの活用の仕方もこれからのLessonで学んでいきます。